連載・コラム
スイーツとの付き合い方を考える
Touch for World代表・パーソナルセラピスト 小松ゆり子 です。
「Magellan」では、五感至上主義者&セラピストの視点から「明日を選ぶ羅針盤」となるあれこれを綴っています。
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まず、感性のスイッチを押すための魔法の質問を一つ。
「あなたは、今、なにを感じていますか?」
と、問うてみると。
「なにも感じない」あるいは「なにを感じているかわからない」という人も多いようで。
情報が胃もたれしそうなくらい氾濫している現代では、他人の感覚があらゆる隙間から入り込み、どれがが自分の感覚かわからなくなってしまう気持ちも、わからなくはない。
が、五感至上主義者からすると、「これは実にゆゆしき事態!」と、感じているわけです。
「感じる」ということは、言い換えれば「五感を味わうこと」。
「感じる」ことは身体的には感覚神経系の活動であり、感じずに生きている人などいない。
「感覚」があるからこそ、この世界は彩りをもつ。
その味わいが、喜怒哀楽などの感情に結びついていく。
でき得ることならば、喜びや楽しさに結びつく感覚を多く感じながら生きていきたいと願っているけれど。ある種のネガティブな感覚があることでそれらが際立つのも、また事実でもある。
まぁその辺はとりあえず置いといて。
「”感じる”を言葉にすると、癒しになる。」
というのもまた、一つの真理だと思う。
もう一度言うけれど、何も感じずに生きている人はいない。
外界から栄養を取り込み、消化吸収し、排出する。
そんな風に身体が自然と代謝を行うのと同じく、心もまた外界からの刺激を受け取り、消化吸収し、排出する。
自分が生きてきて感じたことを、自分の外側に出していくこと。
その過程で「言葉」が使われる。
この言葉に変換していく時に、大事なのは「どんなに抽象的でもいいから、自分の心にしっくりくる言葉を探す」ということ。
ピタッとくる言葉が見つかって、自分の内側から外界へと放たれた時は、なんとも言えない清々しさを伴い、ちょっとうれしくなる。
まさしく、それは良い排泄物がスルッと出た時の気持ちよさ。
そして出たものを眺めてみると、ついさっきまで確かに自分の内側にあったものなのに、もうどこか他人のようでもあり。
思いのほか良いこと言ってたり、逆にちょっとこっぱずかしかったりするけれど。
オリジナルな「感性」というのは、そういう感覚の排出の歴史によって作り上げられているように思う。
つまり、「感性」のスイッチを押す大前提の一つは、このような「感情と感覚の新陳代謝が健やかであること」なんじゃないか、と思うわけです。
でも、その言葉の見つけ方がわからなかったり、「自分の感覚は何か人から見ておかしいのではないか?」と恐れている人も多いみたい。
その感覚のちがいこそが、感性の見せどころであり、個性を作っていくものなのに。
誰しも、誰かの代わりに「感じる」ことはできない。
同じことを体験しているのに、感じ取ることは100人いたら100通りある。
たまに共感覚が鋭い人がいることはあるけれど、2人が1ミリも違わず全く同じ、ということはおそらくないでしょう。
この世に一つとして同じ石が存在しないように。
例えば美しいピンク色のローズクォーツを見たら、「地に足がつく感じがする」と思う人はほとんどいないかもしれない。
おそらく、多くの人は「愛情」にそのイメージを結びつけるとは思う。
でも「あなたが思う愛情とはどんなもの?」と問いかけ、掘り下げていけば、そこにはたくさんのストーリーや「愛情観」が存在しているはず。
こうした、一歩先に踏み込む「自分ツッコミ」が、感性のスイッチを押すためには必要なのです。
もし、何かを刺激を受けたにも関わらず「なんか良かったよねー」とか、「なんとなく良い感じ」とかしか言えなかったら。「なんだか一般的な感想になっちゃってるなぁ」と、感じたら。
「なにがどんな風に良かったの?もっと詳しく教えて!」
「どんな色?どんな温度や湿度?どんな匂い?」
「それによって、自分にどんな変化が起きそう?どんな身体の感覚がした?」
と、すかさず自分に問いかけてみてください。
そして、その問いに対して自分の内側で湧き上がる感覚をつかまえてみる。
どんなに抽象的でも構わないし、あなたの感覚を否定して良い人は、この世にいない。
感覚や感性は自分だけのものなのだから。
そうやって、自分の感覚を受け止めることに慣れていく。
これはある種のトレーニングで、感覚を受け止め続ける日々というのは「マインドフルネス」にもつながる。
自分の感覚の積み重ねが、「感性」を作る。
そして、「自分の感覚や感性」の軸ができあがってくると、「人の感覚や感性」を否定することもなくなる。
その先に、ちゃんと受け止め合う「対話」「コミュニケーション」が育ってくるのだと思うのです。
自分一人じゃ、なかなかトレーニングが進まないという方は、7月15日(月・祝)に開催される「感性のスイッチを押す」のクラスにぜひご参加ください。(セラピスト以外の方でもご参加いただけます!)
ソマティックな問いかけやアロマセラピーを使ったワークで、感性のスイッチをビシビシ押していく予定です!
■感性のスイッチを押す
日程:7月15日(月・祝)
時間:11時〜15時
詳細:https://www.facebook.com/events/345029792799314/
■ヴァイタル・タッチセラピー
心と身体、魂をつなぐ120分間の濃密なオイルトリートメント。
植物の力、鉱物の力、そして人の手の力が全てあわさった禊のようなセッションです。生まれたてのまっさらな自分に再会したい方におすすめ。
■スクールはこちらから
https://touchforworld.amebaownd.com/
小松 ゆり子
Touch for World 代表/パーソナル・セラピスト/五感至上主義。音楽レーベル宣伝部プロモーターを経て、自然療法の世界へ。現代人の「身体性」を取り戻すこと、「心と身体、世界をつなぐ」をテーマとし、南青山のアトリエ「corpo e alma(コルポ・エ・アルマ)」を中心にセラピーやセミナーを行い、執筆、監修 も多数。東洋的な押圧とロングストロークやストレッチングを多用し、植物や鉱物の力をフュージョンさせたオリジナルメソッド「ヴァイタル・タッチセラピー」を提唱し、密度の濃い「パーソナル」なスタンスでオーダーメイドの施術を行う。音楽、カルチャーとセラピーを融合するイベントも多数開催。趣味は世界の癒しに触れる旅。