2019.7.11

大人には、生産性を目指さなければいけないときもある

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このコラムは、米国IBA認定ボディートーク施術士であり、また本メディア『Magellan』のプロデューサーであるわたくし鮫島未央が、心と身体と魂について「感じたこと」「気づいたこと」「見えなこと」などなどを徒然に綴っているものです。

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生産性なんて向上させたくなかったのに

 

はじめに断っておきたい。わたし、「生産性」という言葉がどうも好きではない。なんというか、それを人間の生命活動や社会活動にあたりまえのように当てはめてしまうそのニュアンスに抵抗感を感じてしまう。

 

それでも、なにがなんだかわからないくらい忙しいこの毎日……、やはり多少は「生産性向上」を意識しないと、もはやもう回りません!

 

ということで、ここ最近は「ポモドーロ・テクニック」を(泣く泣く)取り入れている。

 

ポモドーロテクニックについてご存知のない方のために簡単に説明すると、25分間の集中作業と5分間の休憩、というサイクルを4回で1クールとし、1クールごとに30分ほどの短い休憩を取るというタイムマネジメントをすることで、脳を効率的に活性化とリラックスのサイクル化を促し、クリエイティビティや生産性を高めるというもの。

 

どんな仕事も「25+5分」で結果が出る ポモドーロ・テクニック入門』(フランチェスコ・シリロ 著、斉藤裕一 訳、CCCメディアハウス)という本に詳しいのだが、この方法は確かにとっても成果が出やすいので即採用。

 

さらにふと「このポモドーロのサイクルに、スタンディングワークを組み合わせたらどうだろう?」ということで、25分間の集中タイムは基本、イスには座らずに立ったままお仕事をするスタンディングワーク・スタイルを取り入れることにした。

 

もちろんすべては思いつきのままに物事を決めているため、スタンディング専用のデスクなんてものはない。基本的にはすべてのPC作業をキッチンカウンターにて行うというスタイルに。

 

 

 

 

とはいえあっという間に向上する生産性

 

さてこの集中力の限界と身体の限界を結びつけてしまおうという試み! さっそく結論に入ろうと思う。

 

とにかく声を大にして言いたいのは、「仕事のスピードが倍になる(当社比)!」ということだった。

 

ポモドーロテクニックの段階で、25分にタイマーをセットすることで脳にやる気スイッチが入り、すでに2割増し感だったのでしたが、スタンディングの相乗効果で威力倍増。

 

 

もちろん毎日続けていると、最初のうちは足がだるくなるという弊害ももちろんあったものの、それも慣れる!腰が痛くなるのでは?やや画面が下になるので、肩が痛くなるのでは?との心配も、いずれも杞憂だった。

 

 

 

 

まさかの肩こり軽減!

 

そう、二つ目の利点として「肩こりが軽減された」ということ。

 

もともと結構ひどい肩こりで、特に左肩にかけては左側に顔を向けるだけで痛みがあるほどだったのですが、このスタンディング体験の間にみるみる軽減していったのには驚いた。

 

以前のMagellan特集で「ボディーワーカー深堀り対談!〜わたしたちにとってイスとは!?」という記事編集を手掛けたのだが、椅子に座ってPCを打つという姿勢自体が、腕を肩より前に出した形をキープしていることで、平均6キロくらいの重りを前傾で支えていることと同義であるため、「座ってPCを打つ=首や肩に大きな負担」だという。

 

スタンディングだと、肘から下は緩やかに前になるけれど、腕自体は腕の付け根、肩からわりとだらんと自然に降ろされている姿勢で、首や肩周りの不自然なこわばりを感じないまま、PC作業が可能になっているのが良かったのだと思う。

 

 

 

 

いつの間にか、基礎代謝アップ?!

 

そしてやっぱり最大の魅力は「いつの間にか基礎体力アップ」ではないだろうか。

 

とかく運動不足になりがちなオフィスワーカーたち。ジムに通う、一駅分歩く、などすき間時間を活用した体力づくりが推奨されても、そうは言っても時間がないのだ!だからこんな「生産性」とかいう羽目になっているのだ!

 

このスタンディングワークのよいところ、余暇もすき間時間もいらない。なぜなら、ワーク中にオンタイムでできちゃうことだから。短時間勤務の人も長時間勤務の人も、お仕事しながら足腰が強化されちゃうという最強のオプションつきワークスタイルなのだ。

 

わたくし何をかくそう、にわか山ガール。富士山登頂を目指して山歩きを始めたばかりの登山ビギナーなのですが、日帰り登山の後のバキバキの筋肉痛が悩みの種だった。

 

ところがこのスタンディングのトライアル後、痛くて痛くて起き上がれないほどの筋肉痛が・・・ほとんどなかったの!

 

もちろん、回を重ねて体力がついているのかもしれないけれど、体力づくりを他に行っているわけでもなく、ただただ座っている時間を減らし、立っている時間を増やしただけ。

 

やってみるとわかると思うのだけれど、ただ立つと言っても、身体は常に揺れながら微細にバランスを取り続けている。なので、身体を揺らしたり、足を開いたり、背筋を伸ばしたり、立っている間に自然にいろんな姿勢になっていることに気づくと思う。椅子に座っているより、だんぜん可動域の自由度が広いのである。

 

その中で、張り切ってウォーキングをしなくても、必死にスクワットをしなくても、自然に培われている体幹と筋肉があるのではないかなと思った。

 

 

 

 

最強の生産性向上ワークスタイル、かもしれない

 

ちょっとわたし的には「え、これ世紀の大発明じゃない!?」と色めきたっている、最強の生産性向上ワークスタイルその名も「スタンディング・ワーク × ポモドーロ・テクニック」。

 

あまりにも同じことやってそうな仲間が見当たらないのだが、これを読んでくださっている方、ぜひやってみていただきたい。そうだな、最初は2週間くらい試してみてほしい。

 

 

それにしても、諸悪の根源は自分自身のスケジューリングの甘さにあるわけで。

次回の本コラム更新時には「生産性向上」というキーワードからとっとと逃げられているといいなと思う次第である。

ゆるライフ万歳、である。

 

 

 

 

■ボディートーク(BodyTalk)療法とは?
身体の声を聴いて、心身の意識を統合します。心身から「分離」が解き放たれると、心からは恐怖が、身体からは緊張がやわらぎ、今を生きられるようになります。

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鮫島 未央

米国IBA認定ボディートーク施術士。
「人にとって本当の幸福とはなにか?」という疑問が物心ついた時からあり、心理・哲学・人智学・精神世界・ボディーワークなどあらゆる分野を学んできました。それでも「うまくいく人とそうでない人」が生まれてしまう不全感をどこかに感じていましたが、ボディートークに出会い、その効果を自分自身で体感し「ここにすべてがある!やっと出会た!」と感じました。自然に心身を回復し、本来のその人そのものを輝かせてくれるボディートークを、一人でも多くの方に届けたいと思う日々です。プライベートでは二児の母。好きな食べ物は生ハムと牡蠣。

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