連載・コラム
スイーツとの付き合い方を考える
Touch for World代表・パーソナルセラピスト 小松ゆり子 です。
「Magellan」では、五感至上主義者&セラピストの視点から「明日を選ぶ羅針盤」となるあれこれを綴っています。
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私のアトリエ「corpo e alma(コルポ エ アルマ)」がある南青山。
そこから徒歩5分圏内にオープンしたハイエンドなメディテーション・スタジオ「Medicha」。
単なる「瞑想」に留まらず、五感に総合的にアプローチする仕掛けがたくさんあると聞いて、五感至上主義者としては黙っておれず。
早速マゼラン編集長 小笠原 和葉さんと共に潜入してまいりました。
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南青山の裏通りにひっそりと佇む、地下へと続く階段。
その先に、心を整えるためだけに創りあげられた空間が広がっています。
ロッカーにデジタルツールや余分な荷物を預け、この空間でマインドフルな時間を過ごすためのオリエンテーション。
これから、4つの部屋が待っています。
ここで行う瞑想のガイダンスを監修したのは、セルフマネジメント研究の第一人者Jeremy HUNTER氏。
「神経科学、心理学、生理学のリサーチから、人は神経系を整えることで、パフォーマンスが高まることがわかっています。
例えば、神経系は、どんな出来事に対しても、しなやかに内面の状態を回復することができる「Zone of Resilience」と呼ばれる幅を持っています。
「Zone of Resilience」の幅の中にいると、柔軟さや思いやり等を保つことができますが、その幅を超えると、感情的・生物学的生存反応が引き起こされ、感情的・生物的な生存反応が引き起こされ、過覚醒の状態や鬱につながっていきます。
また、心理学では、ストレスによる困難な感情的・生物的な生存ん反応は、自動的に引き起こされることがわかっています。即ち、ポジティブで前向きなエネルギーを生み出すには、意識的な努力が必要です。」(Medicha Brand Book より)
そのレジリエンスの幅を健やかにし、「自分との付き合い方を知って、状況によりよく対処していくための技術」を養うための仕掛けが、あれこれと用意されています。
一つ目の部屋は、白く光る霧に包まれるような空間に放り込まれる「「Tune In(チューンイン)」。
「2001年宇宙の旅」の世界に紛れ込んだような、あるいは天国についてしまったかのような、ただただ真っ白に光る空間。
その冷たく白く、無機質な床にゴロンと寝転んでみる。
いわゆる「つながってる場所」にいるような感じ。
光のハレーションの中で、ポッカリと自分が浮かび上がるような感覚。
天から降り注ぐようなアンビエント・ミュージック。
交感神経に働きかける意図があるようで、確かに頭の芯から覚醒する。
だけれども、私はむしろここでくつろぎを覚えた。
2つ目の部屋は暗闇に星空のようなきらめきと、6.1マルチチャンネルの音響で体に音が染み込むような「Open Up(オープンアップ)」。
副交感神経系に働きかけるための空間。
心地よいクッションシートも用意されていて、のんびりリラックス。
目を閉じると思わずウトウトしてしまいそう。
でも、すでに感覚が敏感になっているのか、目を開けてみるとその星空の瞬きの光すら眩しく感じる。
この1つめと2つ目の部屋を、サウナと水風呂のように交互に入ることで自律神経系を刺激し、瞑想に向けて心身を整えていく。
それぞれの空間に入り、自分の身体感覚に耳を傾ける。
部屋の中でも、自分が最も心地よくくつろげる場所を探す。
この空間が自分の心身に働きかける感覚に身を委ねてみる。
そして3つ目の部屋「Shift(シフト)」へ。
約30分の瞑想プログラムは15種類もあるそう。私たちが選んだのは「FEEL THE SOUND」というメニュー。
アーユルヴェーディックなアロマオイル、ちょうどいい柔らかさの座椅子、床の木も触り心地が良い。
堅苦しく座るというよりは、その空間でくつろぎながら、瞑想に入っていく。
中低音の管楽器のような音色が、ポツンポツンと空間に一粒ずつ落ちてくる。
他のプログラムにもそれぞれ音楽があるそうだけれど、このこのプログラムは特に音を通じて、瞑想に入るようにデザインされているそう。
床に手を置き、音の振動を感じてみる。
ガイダンスの声に途中まで従っていたけれど、いつしか自分の中の静けさが訪れてしまい、その声は聞こえなくなってしまった。
最後の部屋は「Align(アライン)」。
線香の炎が尽きるまでの間、自分のために器を選び、煎茶を淹れ、それらを味わう。
その中で今日の体験を自分に統合していく。
ちなみに私はこの時間の間に、「感性のスイッチを押す」のクラスのためのワークが、フワッと頭の中に舞い降りたのでした。
こうした思いがけない閃きが訪れるのも、まさに瞑想の作用。
この体験は、私にとっては「感覚エンターテイメント」。
そのエンターテイメントの果てに、内側で凝縮されてポロリと水晶のかけらががこぼれるように、瞑想的な時間が訪れる。
矛盾しているようだけれど、私にとっては「静けさ」も感覚を喜ばせる刺激でありエンターテイメントなんだよなぁと。
アイソレーションタンクという感覚遮断装置にハマっていた時もそうなんだけど、「感覚を遮断する感覚を楽しむ」みたいな(笑)
もし、静けさの中でメディテーションしたいのであれば、お寺で座禅を組めばいい、とも思うし、そのために良さそうな秘密の空間は、自分なりにすでに持っていたりもする。
でも、あえて計算し尽くされた禅的ラグジュアリーな空間とアンビエント・ミュージックの中に身を置いてみるこの刺激もまた、なんと楽しいことか。
っていうか、この中で「タッチ」のワークのコラボレーションとかしたら最高じゃないかな?
「いや、実は私も「7 SENSE」という、音と光とYOGAと食とタッチのイベントをやりまして…なんかコンセプトが近いというか…」
と、Medichaの主催者である長嶋彩香さんとお話ししていたら、なんと、「7 SENSE」の企画者の一人でもあるミユさんのお友達だったという(笑)
世間せまい!(笑)
”自分に余白をつくる贅沢な時間”を提供するというのがコンセプトの「Medicha」。
五感の新しい刺激が欲しい方にもおすすめです。
■ヴァイタル・タッチセラピー
心と身体、魂をつなぐ120分間の濃密なオイルトリートメント。
植物の力、鉱物の力、そして人の手の力が全てあわさった禊のようなセッションです。生まれたてのまっさらな自分に再会したい方におすすめ。
■スクールはこちらから
https://touchforworld.amebaownd.com/
小松 ゆり子
Touch for World 代表/パーソナル・セラピスト/五感至上主義。音楽レーベル宣伝部プロモーターを経て、自然療法の世界へ。現代人の「身体性」を取り戻すこと、「心と身体、世界をつなぐ」をテーマとし、南青山のアトリエ「corpo e alma(コルポ・エ・アルマ)」を中心にセラピーやセミナーを行い、執筆、監修 も多数。東洋的な押圧とロングストロークやストレッチングを多用し、植物や鉱物の力をフュージョンさせたオリジナルメソッド「ヴァイタル・タッチセラピー」を提唱し、密度の濃い「パーソナル」なスタンスでオーダーメイドの施術を行う。音楽、カルチャーとセラピーを融合するイベントも多数開催。趣味は世界の癒しに触れる旅。