連載・コラム
スイーツとの付き合い方を考える
Touch for World代表・パーソナルセラピスト 小松ゆり子 です。
「Magellan」では、五感至上主義者&セラピストの視点から「明日を選ぶ羅針盤」となるあれこれを綴っています。
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あらゆる人の人生の土台が豆腐みたいにぐずついていることが、もはや日常となった昨今。
心と身体のつながりを意識し、ケアする、すなわち「ソマティックに生きる」ことは、もはやサバイバル能力の一種だと思う。
かく言う私は、「ソマティックに生きる人生」と言うのがもはや当たり前になっている。
それはもう手クセのようなもので、朝から晩まであらゆる場面で「いま、自分はどんな感覚なのかな。」と問いかけ、さらに「じゃあ、そんな感覚の自分は何を選択するのだろう?」と問いかける事で、自分の生活が進んでいく。
と言うと、さも清らかで整って生きている感じがするけれど、日々は全然ぐしゃぐしゃと散らかって、慌ただしい。
時間がなくてセラピストにあるまじきジャンクなカップ麺とか食べることも、本来やるべき仕事を横に置いてゲームをしてしまうことも、もちろんある(笑)
でもそんな時も、「あぁ、いま自分は手を抜きたいんだな。」「やらねばならないことから逃げているんだな」と言う感情や身体感覚を味わいながらの選択であることを自覚してる。
混乱している時ももちろんあるけれど、「混乱している自分」を認めつつ、嵐が過ぎ去るのを待ったり、何らかの対応策を考えたりする。
マインドレスであることに対して、マインドフルっていう(笑)
幸いにもセラピストという職業上、セルフケアの方法やバリエーションは、たくさん持ち合わせていたりもするので、俯瞰で全体のバランスを見て微調整して、なんだかんだ帳尻はちゃんと合わせて生きている。
ぐしゃぐしゃした生活の中でも心と身体のつながりに目配せする。
少しずつでも静謐な瞬間や、自分の心が湧き立つハッピーな要素をすべり込ませて、その感覚を拡張させる。
リモートワークが増えて、動きが少ない生活ならば、動きを増やす。
神経系の振り幅が狭くなるなら、熱い風呂に入ったり冷水シャワーを浴びたりと、何らかの方策をとって振り幅を出す。
そうやって心と身体を調和させるための手法を探すのは、もはや趣味と言ってもいい。
世捨て人にはなれないから、心と身体の今のゴキゲンを日々伺いながらも、社会人として日々やらねばならぬことに対応し、なるべく自分にも世界にも誠実に生きる。
そうやって、心と身体がつながった自分と、自分の外側の世界が合意する場所を探しながら生きている。
おかげさまで、不安定な中でもそこそこ幸せに生きている。
「ソマティック」を知ることで、自己調整力が高まる。
人の思考や価値観ではなく、自分の感覚を大事にするようになる。
すると、心も身体も健やか度を増す。
本当の意味での、その人固有の幸せに近づく。
そう言うことなんだと思う。
「新しい生活様式」を求められているけれど、私たちは神様から与えられたこの哺乳類としての肉体を使って対処していくしかない。
人間はここ数万年かけても動物としては大して進化していない。
肉体の素地は同じだけれど、そこにのる特性や感受性はみんなちがっている。
その自らの固有性も理解しながら、各自与えられた唯一無二のこの躯体のポテンシャルを最大限に引き出しながら生を全うするしかない。
だから、「新しい生活様式」は「ソマティック」と言う概念なしでは成り立たないと思うのです。
生きている1分1秒が「ソマティック」なセルフケアなのだと、まずは知ってほしい。
ソマティックに生きよう!
心と身体、魂をつなぐ120分間の濃密なオイルトリートメント。
植物の力、鉱物の力、そして人の手の力が全てあわさった禊のようなセッションです。生まれたてのまっさらな自分に再会したい方におすすめ。
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https://touchforworld.amebaownd.com/
小松 ゆり子
Touch for World 代表/パーソナル・セラピスト/五感至上主義。音楽レーベル宣伝部プロモーターを経て、自然療法の世界へ。現代人の「身体性」を取り戻すこと、「心と身体、世界をつなぐ」をテーマとし、南青山のアトリエ「corpo e alma(コルポ・エ・アルマ)」を中心にセラピーやセミナーを行い、執筆、監修 も多数。東洋的な押圧とロングストロークやストレッチングを多用し、植物や鉱物の力をフュージョンさせたオリジナルメソッド「ヴァイタル・タッチセラピー」を提唱し、密度の濃い「パーソナル」なスタンスでオーダーメイドの施術を行う。音楽、カルチャーとセラピーを融合するイベントも多数開催。趣味は世界の癒しに触れる旅。