連載・コラム
スイーツとの付き合い方を考える
Touch for World代表・パーソナルセラピスト 小松ゆり子 です。
「Magellan」では、五感至上主義者&セラピストの視点から「明日を選ぶ羅針盤」となるあれこれを綴っています。
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と、うっすら感じながら生きてきた。
「先の予定を決められるのが苦手」「自由を制御される」ということに対する抵抗感、この心のざわつきは、チクチクしたセーターを着させられている体感覚にちかい。
せっかく超絶オシャレなハイブランドの上質なセーターだったとしても、自分の皮膚がチクチクを感じてしまったら、そう長くは着ていられないでしょう?
先日参加した「ポリヴェーガル理論」のクラスでのメモによると。
私たちは、選択肢がない時に「追い詰められた」と感じる生き物らしい。
選択肢がないということは、「追い詰められた」とイコールで、私たちの動物としての神経系は脅威を感じる。
逆にいうと、私たちは「選択肢」があることから「安心感」を感じる。
「選択」、「選択できること」は、私たちに力を与える。
この「選択肢の多さ」は「自由」とも言い換えられるかもしれない。
「自由」はわたしに安心感と、力をくれる。
誰かにプレゼントされた高級品であっても、チクチクしたセーターはやっぱりどうにも我慢できず、結局脱ぎ捨ててしまう。
多少肌寒くなったとしても脱ぎ捨てる自由が与えられているなら、わたしはそれを選ぶ。
例えば、わたしは安定した会社員生活よりも、なかなかスリリングな個人事業主人生をチョイスしてしまった。
私たちは「今わたしは安全か?」という動物的な生命維持の土台のもとに、人との絆や世界への興味を構築していく。
「スリリング」ということは、はある種の「脅威」である。
でも、わたしにとっては、「自由=選択肢があること」のほうがその「スリリング=脅威」を超えた渇望だったということだ。
薄着で震えるかもしれない。でも、着心地の良いお気に入りを自分で探して身に纏いたいのだ。
ここの線引き=「安全の感覚」は千差万別、人それぞれだと思う。
その人の人生を構築してきたものによっても全然変わる。
ある程度の自由を制限されても、それで安全・安心が得られるなら良し、とする人も多いし、それで良いと思う。
ただ「わたし」という動物には「自由=選択肢さえあれば、なんとか生き残れる」という勝算があったのだろう。
その一方で、「自由を阻害される=即死」くらいの切迫感も同時に感じている種族でもある。
選択肢がある環境に身をおき、自由を武器に脅威を乗り越える。
その勝算は、全く論理的ではなく単なる体感覚だ。
正直、この勝算が正解なのかもわからないし、ちょっとしたギャンブラーなのかもしれない。
でも、体感覚による選択を生きていると、ある種の納得感があるせいか、後悔は少ないような気がする。
そして「選択する」という感覚がわからなくなってしまった時には、「身体の感覚に意識を向ける」ことが役に立つ。
そのために、「触れる」セラピーがある。
結局、わたしは、わたしの「身体の知性」を信頼するほかない。
人間だって、動物だもの。
という、あきらめのような気持ちで、今日も生きてます(笑)
心と身体、魂をつなぐ120分間の濃密なオイルトリートメント。
植物の力、鉱物の力、そして人の手の力が全てあわさった禊のようなセッションです。生まれたてのまっさらな自分に再会したい方におすすめ。
http://yurikokomatsu.com/
■スクールはこちらから
https://touchforworld.amebaownd.com/
小松 ゆり子
Touch for World 代表/パーソナル・セラピスト/五感至上主義。音楽レーベル宣伝部プロモーターを経て、自然療法の世界へ。現代人の「身体性」を取り戻すこと、「心と身体、世界をつなぐ」をテーマとし、南青山のアトリエ「corpo e alma(コルポ・エ・アルマ)」を中心にセラピーやセミナーを行い、執筆、監修 も多数。東洋的な押圧とロングストロークやストレッチングを多用し、植物や鉱物の力をフュージョンさせたオリジナルメソッド「ヴァイタル・タッチセラピー」を提唱し、密度の濃い「パーソナル」なスタンスでオーダーメイドの施術を行う。音楽、カルチャーとセラピーを融合するイベントも多数開催。趣味は世界の癒しに触れる旅。