連載・コラム
スイーツとの付き合い方を考える
2019.7.4
すごいものを見てしまった。
Facebookで、藤田一照さんが珍しく「見てください」とシェアされていたので
なんとなく再生したら・・・。
この方の持つ内的世界の深さに圧倒され、言葉がない。
武術を見た時のような衝撃。
この世界を定義しているみんなの合意を超えていく感じがする。
8歳になる娘と一緒に、じっと最後まで見入ってしまった。
見終わっても、じわじわと、余韻があとを引くような衝撃が身体に残る。
表現ってすごいものだと思った。
これがただの「動物の声がうまい人」で終わってしまわない決定的な何かがある。
声の中に見える、この人が過ごしてきた時間の積み重ねの跡。
「聞くとは」「空間とは」「触れるとは」「コミュニケーションとは」まで
深く深く深くたどって、自分の内側にも深く深く深く潜って探求して戻ってきたところから発される声。
自分の講座で「プレゼンス」という言葉を使います。
正直に言うとこの言葉を使う時いつも、この言葉が持つ深さと広さと重みにひるんで
私なんかが軽々しく使ってすみません、と言いたい気持ちになる。
圧倒的なプレゼンス、というもの。
それを持つ方にこれまでの人生で出会った経験を振り返るとつい「私なんかが」と、へりくだっておいたほうが安全な気がしてしまうのだ。
でも、プレゼンスとは、その人の意識の中にあるもの全てから醸し出される響き、なのであって
上も下も(もちろん左右も)ない。
自分自身とのコンタクトと内的世界の深さが、その響きの深さになる。
山崎阿弥さん。
プロフィールにはこう書かれている。
声のアーティスト、美術家。
自らの発声と声の反射をつかって空間の音響的な陰影を感得しパフォーマンスやインスタレーションを制作する。声を手掛かりに世界の成り立ちを追求する。
彼女にとっては様々な音色の発声の技術がゴールじゃない。世界の成り立ちを追求するための手がかりが「声」なのだ。
そうして追求した世界の広さを、私達はその声から感じることができる。
声を発しているときに彼女が触れている世界に、聞くことによって私達も一緒に触れることができる。
声を通して、これほど豊かな人の内的世界に触れられる私達の意識の交流とは不思議だ。
プレゼンス、とは、意図的に放って人を威圧するようなものではない。
どれくらい深く自分という存在にタッチしたかが、花が開くように自然に表現され世界に広がっていくことなんだ。
「あなたが聞けば、世界は歌い出す」。
彼女の声を通してわたしは、「聞く」ということを改めて引き出され体験した気がする。
どうぞ見てください。
小笠原 和葉
ボディーワーカー /健康経営コンサルタント/
プレゼンス・ブレイクスルー・メソッド®(PBM)ファウンダー
代替医療を中心として学術・臨床研究を深めながらさまざまな発信や
コラボレーションを通して新しい健康観「健康3.0」を探求している。
著書「システム感情片付け術」(日貿出版社)
クラ二オセイクラル・プラクティショナー(CHA)アシスタント・チューター
Somatic Experiencing®認定プラクティショナー
東北大学医学部大学院研究生
宇宙物理学修士
趣昧はフィギュアスケート鑑賞。一児の母。