連載・コラム
スイーツとの付き合い方を考える
先日個人セッションのクライアントさんがこんなことをおっしゃった。
「この前のセッションで、ボディーワークを受けることでどうなりたいかと聞かれた時に答えた答え、
あれはもしかしてほんとうの願いではなかったかも知れない」
「あの時の答えも嘘ではないけれど、なんとなく本当に願っていることを
勘違いして言ってしまった気がする」
なんという知性だろう・・・とはっとすると同時に、わたしは思ったのだった。
大丈夫、ほんとうの願いなんて、きっとほとんどの人が分かっていないから、と。
そう思いながらつらつらと考えていると、もしかして、人々の苦悩のほとんどは
「ほんとうに願っていることがわからないから」
起こっているような気さえしてきた。
移行対象、と言う言葉がある。
子どもが持っている毛布やぬいぐるみのようなもので、
精神発達の途上で、次のプロセスへと自分を橋渡しするのに大事なアイテム。
何かが欲しいとか、どうなりたいとか、
口で言ったり、それがないことが悩みを生み出すような願いは
もしかしたら「移行対象」的なものなのかも知れないなとふと思った。
わたしたちの頭はバカだから(暴言!)、欲しくはないものを欲しいと勘違いさせられたりする。
願ってもいないことを、願うべきだから、と言う理由で、願っていることにしてしまったりもする。
もしくは、何らかの理由でほんとうの願いを感じないようにしていることもあるだろう。
「ほんとうの願い」を、わたしたちは知らないのかも知れない。
私はボディーワークのセッションを受けたり、ヨガをやったりしたあと、ふと
悩んでいたことから想像外の出口を経て抜け出したりすることがよくある。
悩んでたけど、とっくに結論が出ていたことに気付いたり、
悩んでいる自分自身の視点が恐ろしく狭くなっていただけだったことに気付いたり。
そういう「問題はこれじゃなかった」ことに気づくプロセスを踏むと、
その向こうにほんとうに願っていたことが感じられたりする。
ほんとうの願いは、カラダに聞こう。
すぐにクリアな答えが得られなくても、
わたしがほんとうに願っていることはなんだろう、と
自分の身体感覚に語りかけることは、そこに架ける橋を育てていってくれる気がする。
深呼吸して、カラダの内側にいる自分を感じて、おやすみなさい☆
小笠原 和葉
ボディーワーカー /健康経営コンサルタント/
プレゼンス・ブレイクスルー・メソッド®(PBM)ファウンダー
代替医療を中心として学術・臨床研究を深めながらさまざまな発信や
コラボレーションを通して新しい健康観「健康3.0」を探求している。
著書「システム感情片付け術」(日貿出版社)
クラ二オセイクラル・プラクティショナー(CHA)アシスタント・チューター
Somatic Experiencing®認定プラクティショナー
東北大学医学部大学院研究生
宇宙物理学修士
趣昧はフィギュアスケート鑑賞。一児の母。